弘前れんが倉庫美術館|JR東日本

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弘前れんが倉庫美術館

築100年を超えるれんが造りの建物が、
現代アートの展示空間に。
弘前市出身の世界的美術家・奈良美智をはじめ、
国内外の先進的なアーティストたちによる、
ここでしか見られない作品がそろう。
古いけれど新しい、温かみのある空間。
弘前れんが倉庫美術館で、
思うままにアートを感じてみよう。

弘前れんが倉庫美術館の建物は、明治から大正時代にかけて、弘前生まれの実業家・福島藤助が日本酒「吉野桜」の醸造所として建設した。福島は冬だけでなく四季を通じて醸造できるよう、当時としては珍しいれんが造りにこだわり、「かりに  事業が失敗しても、これらの建物が市の将来のために遺産として役立てばよい」と語ったという。福島の死後、建物を引き継いだ実業家・吉井勇は、国内初となる大規模なシードル(リンゴの発泡酒)の製造に挑む。1954年に「朝日シードル株式会社」を立ち上げ、「アサヒシードル」を製造。60年代にはシードル事業を引き継いだニッカウヰスキー弘前工場として操業した。工場としての役割を終えた後は、政府備蓄米の倉庫としても使われた。

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転機となったのは、2002年、05年、06年に、奈良美智の展覧会が開催されたこと。市民ボランティアが中心となって運営し、延べ15万人以上が訪れた展覧会の成功がきっかけとなり、弘前市が15年に土地と建物を取得。文化交流拠点として整備することになった。建物の改修を手がけたのは、気鋭の建築家・田根剛。100年にわたるれんが倉庫の「記憶の継承」をコンセプトに、高度な耐震補強を施しながら、建物本来の姿をできる限り残している。「シードル・ゴールド」と名付けたチタン製の屋根の色は、季節や時間帯によって印象が変わり、シードルが熟成されていくイメージを表現したという。

画像 弘前れんが倉庫美術館のシードル・ゴールドの屋根
©Naoya Hatakeyama

20年7月にグランドオープンした美術館の特徴の一つは、れんが倉庫の建築や地域に合わせたコミッション・ワーク(新たな作品制作)を重視し、展示・収蔵すること。アーティストたちは建物や弘前の街と向き合い、人と対話しながらインスピレーションを膨らませて作品を制作する。開館から5年たち、収蔵作品は絵画や立体、写真、映像、インスタレーションなど200点を超える。25年12月からは企画展のほかに、2階スペースでコレクション展を開催。奈良の絵画作品や、高校時代に通ったロック喫茶を再現した小屋なども鑑賞することができる。

画像 奈良美智《A to Z Memorial Dog》2007年 ©Yoshitomo Nara

美術以外にもさまざまな芸術文化に触れられる機会を創出しようと、演劇のワークショップや音楽・映画上映などのイベントを開催。市民ボランティアが案内する月1回の「建築ガイドツアー」も人気だ。広報担当の大澤美菜さんは「建築に興味のある方や、奈良さんの作品をきっかけに海外から来てくださる方もいる。弘前の街と一緒に美術館を楽しんでもらいたい」と話す。同館では5月17日まで、開館5周年記念「杉戸洋展:えりとへり/flyleaf and liner」を開催中。火曜日と5月7日は休館(4月14・21・28日、5月5日は開館)。観覧料は一般1500円、大学生・専門学校生1000円。高校生以下無料。(美術館の建物への入館、ライブラリーの利用は無料)

画像 左:奈良美智《Untitled》2006年 ©Yoshitomo Nara
右:ロック喫茶「JAIL HOUSE 33 1/3」再現

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